−おじさんの夏休み−大峰 芦廼瀬川本流

■200883                                      L林(記)・谷口・木下

83日(日)晴れ
 例年この時期は、夏合宿前のコンディショニングを兼ねて紀伊半島スイミング・ツアーに出掛けることが多く、過去には前鬼川中流部&池郷川本流ゴルジュ、黒蔵谷〜高山谷下降、備後川大谷、大杉谷七ツ釜滝などを訪れている。今夏は、海の日連休の笠谷本谷溯行に気を良くしたことで、ひとつ「本流溯行の醍醐味」というやつに拘ってみようと、大定番の芦廼瀬川を計画。芦廼瀬へは、ルーキーイヤーの959月に当時所属していた大阪のルーデンス・アルパイン・クラブで、グランドジョラス北壁経験者のM田氏、関大の女子大生アイスホッケー・プレイヤーのS井さんと共に、秋の長雨の中、日帰り溯行した経験があるため、今回も軽装日帰り溯行とした。
 土曜の夕方、名古屋を出て、紀北町で木下氏と合流し、早い時間に前泊地である池原に到着。目的地が池原以南の場合、個人的には名阪国道経由の北回りよりも国道42号経由の南回りの方が好きだ。帰りに尾鷲の魚という楽しみも手伝ってのことかもしれないが。この日は名古屋のスギモトで牛肉を調達済であり、谷口車に常備(?)している焼肉道具フルセットを動員して焼肉パーティーが始まった。木下さんの青春時代の話に火がつき、大いに盛り上がった。宴もたけなわ、もう寝ようということになったが、木下さんは土間の上に何も敷かずに横になっていた。
 翌朝、そのままの状態で眠りこけている木下さんを叩き起こすと、案の定記憶が無いという。芦廼瀬へは酷道425号のワインディング・ロードで、気持ち悪くなってきたという。林道分岐の広場に谷口君のMTBをデポしてさらに西進するが、長い登りが続き、自転車での苦労が予想される。登りきって下ったところが「21世紀の森・紀伊半島植物公園」という仰々しい名前の公園だ。芦廼瀬のアプローチとしては、川沿いの遊歩道からが一般的だが、自転車での車回収距離が長くなるため、公園から下降するアプローチを選んだ。近くの東屋付近に駐車して、身支度を整える間、木下さんはゲーゲーやっている。白岳二本松尾根以来2回目ということで、「リバース木下」のニックネームが与えられた。
 「紀伊半島植物公園」の案内看板に沿って谷の方へ向かっていくが、途中崩壊している箇所がいくつもあり、結構時間を掛けて本流に降り立った。七泰の滝の左壁を登っていくと、ところどころ鉄杭が打ってあった。若干の高巻きもあったが、概ねナチュラルで合理的なラインでの溯行が続き、晴天もあって楽しい。ポットホールの水風呂に浸かっている2人を見ていると、2002年の黒蔵谷で銘打った「大人の夏休み」というフレーズを思い出したが、今回は哀しいかな「おじさんの夏休み」といった印象が強い。
 やがて、この谷唯一の核心を迎える。長い淵の奥にツルツルの滝が見える。あれが登れるのか?前回の記憶は全く無いが、とりあえずロープを引いて泳ぎ、左岸のテラスに這い上がる。ここに残置ピンがいくつかあり、次のヌメった斜上ピッチは谷口君がリード。真夏にもかかわらず、ビレイしている間に寒さで身体が縮こまる。後半部で左岸から入ってくる笠捨谷はなかなかのゴルジュだが、本流はおおらかな流れが続き、やがて左岸からモチ谷が出合ってきた。出合のプールでひと泳ぎして大休止した後、モチ谷から林道に出てMTBデポ地へ。おじさん2人はここまでで終了、つまり下山なし。虻を祓いつつ、ビアンキに跨り峠越えに向かう谷口君にエールを送る。帰りは尾鷲の「もりば」に飛び込んだが、もうご飯が無いと言われ、回転寿司で腹を満たして帰名した。

DATA
●8/3 国道425号紀伊半島植物公園6:55→芦廼瀬川七泰の滝下7:35→モチ谷出合15:00〜15:20→国道425号林道分岐点16:0