九州/トロピカルゴルジュツアー
由布川峡谷・石並川・祝子川

■03/8/10-13  ■定藤/山田  ■定藤(記)


/8夜〜9 移動日
/10〜11  由布川峡谷(途中まで)
/12    石並川(完登)
/13    祝子川(完登)
/14    帰宅

ゴルジュ突破に青春(青春=年齢ではない)を燃やす私にとっては、由布川と祝子川は九州の代表的峡谷としてぜひとも成し遂げたい課題であった。
低温が続く今夏は、以前から温めていた九州ゴルジュの遡行実現には絶好の機会であり、同じくゴルジュ突破に青春を燃やす山田氏(年齢的にはかろうじて青春か)の賛同を得て、石並川を加えた「南国トロピカルゴルジュツアー」の実現となった。
 

■8/8(金)
台風が九州へ上陸するが、お盆前の混雑を避けて移動するにはチャンスでもある。22:00に名古屋を発ち、大雨+風の中、中国道を広島まで走って車中泊。

■8/9(土)
九州に入り、別府温泉を経由し、由布川峡谷・猿渡駐車場で幕営。

由布川峡谷(大分)
/10(日)
噂どおり水質は悪く、また、2日前の台風の影響でかなり増水しているが、来鉢橋から入渓。河原を進むと30mの泳ぎの後、爆流に阻まれる。山田が左岸をへつって流芯に飛び込んで突破。
頭上を橋が過ぎ、次の田代橋までは長いナメ滝が2本あり、穏やかな渓相となるが、再び爆流に阻まれ、右岸をへつって飛び込む。新田代橋下の100m泳いだ後の50m瀞は流れが強く、定藤が空身クロールで泳ぎ渡って後続を引く。次の30mは途中まで右岸をへつって流れが弱ったところから側壁を滑り降りて飛び込む。その後も50m、40mと泳ぎが続く。両岸からは20〜30mの滝が絶え間なく降り注いでいる。
ここからは洞窟状に彫られた両岸が極度に立ち、まさに妖魔界の入り口を形成している。幅3mの中を先の見えない泳ぎが延々と続く。途中岩のわずかな突起につかまり、また泳ぎの繰り返し。途中流れに押し戻され、危うく土左衛門かと思われたが、山田の流したライフジャケットに助けられ、事なきを得る。200m泳いだ後、露出した岩で休息し、再び幅2〜3mのゴルジュを先の見えない泳ぎ。100mも泳いだがと思われたころ、大釜を持った2mほどの滝が現れる。
時間的にこれ以上の前進は困難と判断し、100m、200mの淵を泳ぎ下り、古野井道付近の左岸側の作業道を利用して沢筋から脱出する。
沢から出ると水田が広がっており、民家が点在している。これほど沢の内外でコントラストの激しいところも珍しいだろう。畦道を利用して公道へ出て取付きへ戻る。

[タイム]
6:45入渓―8:20田代橋―10:30新田代橋―13:00 40m淵
―14:00古野井道―16:00 2m滝手前(打切り)
 

/11(月)
昨日の水量から中流部の突破は困難と考え、先に猿渡から上流のめくら滝までを遡行することとし、探勝路から入渓する。すぐに両岸圧倒的なゴルジュとなって頭上をチョックストーンが過ぎ、幅1mほどの淵を泳ぐとめくら滝が現れる。滝身全てが大水量に覆われ、周辺は白泡で沸き返っている。近づいても取付くどころか巻き込まれないのが精一杯。
全く手をだすすべがなく、仕方なく引き返し、探勝路から駐車場に戻る。
駐車場にある売店のおばさんの話では、台風の影響でかなり増水しており、観光用のサンダルが5足も流されてしまったそうだ。こうなっては渇水の機会を待つ以外になく、次のターゲットである石並川に向かって移動を開始した。

[タイム]7:30入渓―8:30めくら滝―9:20駐車場

石並川(宮崎・尾鈴山塊)
/12(火)
朝から雨が降り続いたため、一旦は停滞を決めて車で海水浴場まで下るが、下ったとたんに急速に天候が回復した。野郎2名で海岸でたたずんでいても様にならないので、急遽遡行を決める。10時近くの遅い入渓となる。
毛谷橋の下の下降路を利用して入渓。いきなり40mの泳ぎとなる。一旦浅瀬に達するが、その後も、40〜50mの泳ぎが連続する。やがて左岸に露岩帯が現れ、一息入れるが、再び30m程度の泳ぎの連続。ゴーグルを持参したため、水中を観察しながらスタンスや浅瀬、流れの方向を見極め、できるだけ効率的な遡行を試みる。意外なところにレストポイントがあったりするものだ。
しばらく泳ぎつづけると谷幅2mほどの先の見えない狭部となり、早い逃れの中を80mほどの泳ぎを強いられる。続く6m滝は左岸をへつって滝頭を渡渉。やがて右岸から丸木谷が5m滝をかけて出会う。ここで暫し日にあたって休息。
なおも30mほどの泳ぎを連けると、深い漆黒の大釜を持った3m滝。ここはザイルを出して右岸を泳ぎながら微妙なホールドを拾いつつ滝身に達し、滝の水流のすぐ左を登る。ホールド多く容易だが、滝に引き込まれないよう注意が必要だ。
この後も泳ぎが続くが、もはや大したものはなく、場所によっては胸くらいの渡渉ですむ。やがて浅瀬が多くなり、眼前に林道にかかる橋が現れる。この先は大した変化がないため、ここで打切りとして林道に上がる。5時間半ほどであっさり突破してしまった。
林道にあがってまもなく土砂降りの雨となる。遡行中だけ降られなかったので、すごくラッキーだったといえるだろう。約1時間半の林道歩きで取付きに戻った。
遡行後は明日のターゲットである祝子川の取付き付近に移動する。

[タイム]9:50入渓―15:25 遡行終了―17:10入渓点

祝子川(宮崎・大崩山)
/13(水)
大崩山登山道入り口付近に車を止め、登山道を上がる。山荘をへて喜平越谷を下降。祝子川のゴーロ帯に下る。この川の水は透明感が素晴らしい。由布川峡谷で生活廃水に浸かっていた我々にはうれしい限りだ。また、この谷のゴーロ帯は巨岩が谷を埋め尽くして屋久島的な雰囲気を漂わせている。屋久島ファンの私にはこの点もうれしい限りである。
しばらくゴーロ帯を進むと淵になり、腰までつかって渡渉。4m滝を右岸から巻くと再びゴーロ帯となり、大釜を持った2m滝を越える。滝上はナメ滝となっている。やがて大釜を持った8m滝。ここは右岸に残置ハーケンがあり、山田トップでナッツを駆使して側壁を越える。側壁上から滝を巻いて20mの懸垂下降で谷へ戻る。両岸は100mのスラブとなり、ゴルジュの核心部である。淵に続いて3個連なった大岩が現れ、ショルダーとナッツを駆使して越えると、両岸のスラブが1mほどに狭まり、その間を激流が飛び出す凄い光景に出くわす。
ここは流れが激しくて泳いで越すことができず、左岸にある残置ボルト(3個)を利用して側壁スラブを登攀することとする。山田がトップでボルトを打ち足して人工で2P登り、ブッシュ帯に入る。ブッシュ帯を上がってスラブを斜め懸垂し、ブッシュ帯に入る。ブッシュ帯Aからは定藤トップで草付スラブを40mトラバース。難しくはないが頼りない小枝しかプロテクションがなく肝を冷やす。さらにブッシュ帯を巻きつづけると両岸が次第に低くなり、ゴルジュ終了点の大岩の上に降り立つことができた。
次の長瀞は流れが速く、左岸を巻いて越え、やがて穏やかな河原となって遡行も終わりを告げる。終了点には赤テープがあるが、肝心の下降路(登山道)を見つけるのに手間取ったのと下山中に私が発熱してしまったため、下山に3時間以上かかってしまい(普通に下れば1時間半程度)留守本部にご心配をかけてしまった。この場を借りてお詫びいたします。7:10大崩山登山口―

[タイム]7:50山荘―8:35入渓―10:15 8m滝手前―14:00側壁スラブ取付―16:45ゴルジュ終了―17:10左岸登山道付近―20:50登山口

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