年末から続く不況のおかげ(?)で、これまで日曜日しか休みじゃなかった私が泊まりで山行できる様になっていた。多少不安はあるものの、今はこの状況をフルに楽しみたい。前夜、関ICに集合し、岡庭さんの車で一路五箇山ICへ。高速を降りてブナオ峠への枝道近くにある道の駅でB、Cパーティーと合流し小宴会。心配した天気が好転した事もありテンションアゲアゲ。
6時に起きると、Cパーティーはもう出発した後だった。時にブナオ峠の登山口駐車場に着く。沢支度しながら忘れ物のチェックをする。泊まりの沢登りは今回で二度目でしかも食当なので夜メンバーの方々に迷惑をかけてしまいそうな不安があったのだ。
駐車場まで来る途中、車の窓越しに見つけた小道入り口まで歩く。【路肩注意】の看板が目印。小道を5分ほど歩いた辺りからヤブの中へ突入する。太い熊笹の中を下降し続けていると、小さな沢が現れた。アプローチに使われたのか退渓に使われたのか、所々に赤布が巻いてある。沢は徐々に落差を増していき、最後には10メートルほどの滝になってしまった。右岸側をプチ尾根まで登り尾根添いに下り、降りられそうな所を探すが、なかなか見つからず、やむなく最後は20メートルの懸垂で本流に降り立った。
40分ほど歩くと沢は二股に分かれる。休暇ついでに、今夜のオカズを釣りに行く。魚は居るのだが、人を見た事がある様で、ルアーとの車間距離が広い。なんとか人数分のイワナをキープ。二股を後にして30分の所に、四段30メートルの滝がかかっていた。右側から巻く。傾斜のある泥の草付き。緊張する。誰かが「沢は総合格闘技だ」と言っていた言葉を思いだす。しばらく歩くと、なんと堰堤が登場した。少々ガッカリしながら左側から巻く。12時頃、左側から大きな滝をかける沢が合流して来ている場所で休暇。晴れ渡った天気に感謝しながらパンをかじる。2時半。二つ目の堰堤の上でテン場を見つけツェルトを張り、焚き火をする。私自身、秋の集中以来二度目の沢での泊まりで、ハイテンション。焚き火を前に、日が暮れついく中で酒を飲むのはたまらない。

翌朝、4時ピタに起床。夕べの余ったウドを入れたうどんを食べ 6時に出発。テン場から見えていたスノーブリッジをくぐり、間もなく、穴明きタイプ堰堤が現れた。左側から巻いて進むと、1時間半ほどで4メートル20メートル直爆の滝登場。4メートルは右側から、20メートルは左側から巻いた。この20メートルの滝は圧巻で、巻き終わってから暫し見入ってしまった。8時20分、雪渓が出てきた。結局この後、ほとんど雪渓歩きで尾根の登山道に出るのだが、雪渓を歩くのも初めてと言っていい私は、滑るのが怖くて、足に力が入ってしまい、必要以上に疲れた気がした。「沢は総合格闘技」。また思い出した。登山道へのツメは、漕ぎも無くあっと言う間だった。リーダーの岡庭さんの正確なルートファインディングのおかげ。総合格闘技。痛感。
赤摩木古山へ着いたのは9時45分。見越山までは一時間半くらいだった。13時2分、全パーティーが揃い集中成功。山頂で見るメンバーの方々は皆、いい顔をしていてウェア汚れさえ美しかった。
下山は三時間ほど。いつも発症する、下山時膝痛ぇな症候群も、心配して話し相手になってくれた谷口さんのおかげで発症せず、駐車場に着いた。その瞬間、やりきった感が涌いてきた。