奥池林道滝谷出合付近の工事看板のあるところに駐車。工事関係者らしい車がこの先の林道へ入っていった。6:00出発。このときは雲ひとつない快晴。気分がいい。工事でつけられた川沿いの道を行く。道が途切れた先の堰堤から入渓。いくつか滝が出てくるが微妙なへつりや高巻いて進んでいく。高巻くところが悪いところもありロープをだす場面もあった。8:00二俣を右にとるとゴルジュとなる。二段20mはくの字となっていて直登は無理、左岸の側壁より取り付く。壁が苔ですべりやすくなっているので慎重に登る。途中落石しないように気をつけながら高巻く。何とか本流に降り立ちホッとする。次の25m直爆も左岸から巻く。巻くといっても白山の沢特有の草付きなのでスタンスを慎重に置かないとズルズルと滑っていく。特にトラバースに気を使う。足元がおぼつかないのに手元は潅木ならまだしもか細い草ならさあ大変。思いっきり根元を持ち必要以上に足と手に力が入るため高巻きを終えたあとは全身筋肉痛の汗ダラダラで歩きながらコンデションを元にもどすが戻るのに時間がかかる。大休止を取り次の二俣で左俣に入っていくと雪渓が現れた。前に金子さんがこの沢で敗退した時はこの谷に入って最初の滝より大きい雪渓があったのでと言っていた。その年と比べたら昨冬はいかに雪が少なかったか。しばらく行くと15mの滝が右斜め上より水を落としている。直登はむりで左から高巻く。草付きをある程度登り滝へ向かってトラバース。ところどころ草付き+岩場なので緊張する。滝に近づいたところでリングボルトで2ヶ所の支点があるところでロープをだす。そこから少し上へ登り滝の落ち口の少し上へ降りる。そこから少しで左手より30mの滝が滝幅一杯に水を落としている。滝の左側を直登か左岸を巻くか来たところを戻って右岸から高巻くか。左岸から巻くこと決まったが金子さんトップでいざ取り付いてみると下から見ていたよりも結構悪く途中で行き詰まる。が榎本さんの声が上から聞こえる。いつの間にか上に抜けていたようだ。榎本さんがフィックスしてくれたロープでここを抜ける。結局ここの高巻きは大高巻きとなり、沢へ降り立ったときはホッとしたのと同時にドッと疲れた。ここで一息いれる。ここよりネズ谷の下降地点である鞍部めがけて地図を確認しながら進んでいく。14:00登山道へ出る。ちょうど偶然に奈良岳までいって下山中のおじさんと出会う。おじさんによると鞍部はここから15分ぐらい下ったところで前に犀滝を見にいったときにこのネズ谷から下っていったと。そこまで案内してもらえませんかと私達。お礼を言って一息いれてからネズ谷を下降し始める。最初は尾根どうしに下り途中沢へ降りて下降する。結構下りやすい沢でペースがあがる。どんどん下っていくと隣の沢と合流する。合流地点で隣の沢を見上げると雪渓が上のほうまで続いている。もしこっちの沢を下降していたら時間が相当かかっただろう。しかしあのおじさんと出会っていなければ私達三人はたぶんこちらの雪渓で埋め尽くされた沢に突っ込んでいたかもしれない。日頃の行いを思った一瞬であった。下降を始めて一時間半の15:50に二又川本谷の出合へ降り立った。と同時にここが今夜の幕場となった。薪を集めて焚き火をおこし、金子さんが仕事を終え帰ってくるのを首を長くして待つ榎本さんと私。帰ってくると今度は榎本さんのザックから20年に一度のオオナルコユリとユキザサの2点がテーブルへ。どちらもおいしいのですがオオナルコユリのほうはこれが本当に山菜と思うほどのフルーティな味わいと食感。私自身山菜歴がまったく浅いので山菜イコール苦味と思っていたのでこれにはビックリ。金子さんの岩魚と榎本さんの山菜で今宵もまた酒がすすむ私でした。ごちそうさまでした。

焚き火のまわりに皆がゴロ寝で朝を迎えた。雨に降られなくてよかった。7:00出発。30分ほど歩くと犀滝が見えてきた。豪快な直爆で35mの高さから水を落としている。左の支谷を少し登り右の斜面に取り付き尾根を乗越して本流側へ巻き下りる。進んで行くにつれて雪渓が谷を覆うようになってくるがそれでも切れ目を選んで川通しに歩いていける。薄くなっている雪渓の下をくぐりでた990m地点の二俣で小休止。左をとって見越山へ向かう。標高があがるにつれて雪渓が谷幅いっぱいに埋め尽くされている。その上を滑らないように慎重に歩く私と榎本、金子両氏との距離はひらく一方である。谷幅が狭くなってきて傾斜がきつくなってくるといよいよ山頂近しである。が小滝が連続して出てきたりで気が抜けない。直登できるものはいいが高巻くのに悪いところがあったりで最後まで緊張させられる。それらをやり過ごすと最後の藪漕ぎに突入といいたいところだがその前に山菜タイム。榎本さんからレクチャーを受け明日の晩御飯の分だけ採取してから最後の藪漕ぎへ。白山の藪慣れしていない私はここで体力を一気に消耗して倒れそうになるがあともう少しで山頂の一念でなんとか見越山から少し北の稜線へ飛び出た。少し南下して12:30見越山山頂へ。岡庭パーティとMOさんパーティの姿があった。握手をかわし、後続パーティを待つ。全パーティ揃ったところで記念撮影。皆さんのおかげで集中できた喜びに浸っていた。そして全員下山開始する。なぜか私達のパーティはデポ地の奥池林道ではなくブナオ峠へ向かっていた。