名古屋ACC(名古屋アルパインクライミングサークル)〜沢登りと山の会

名古屋の沢登り好きな山岳会

南ア 関ノ沢川宇洞沢


■2009年7月11日〜13日(下山遅延)

■L鈴木・伊藤・金子(記)・朝賀

◆7月11日(土)

宇洞沢

鉄橋下から入渓。水量多目でロープを出さないギリギリの渡渉を繰り返す。会員同士なかなかこんな機会は得られないのでお互いどの程度まで大丈夫かを確認できたのは収穫であった。メタボ鈴木は押しに強く、余裕で伊藤をサポートしていた。ロープをだす場面も出始め、時間が掛かるので途中から150m程上にある作業道に這い上がりヒルをぶらさげて取水堤に降り、再び宇洞沢出合をめざして本流を遡行する。堤の上の流れは若干おとなしく、たぶん下には、どこかから道水管で水が落とされていたのだろう。宇洞沢は出合からすぐ明るいゴルジュとなり、透明度の高い水の流れが美しい釜と小滝を奔走していた。この風景を見る為に来たのである。快適に遡行を続けて20m、10mの滝を高巻いて二又の少し手前で幕営した。

◆7月12日(日)

宇洞沢

出発して一時間で二又に着き、左の本流を行くとすぐ12m滝。金子が左のボロ壁にロープをのばすが、触るたびに岩が剥がれる。結局、落ち口に至るルンゼには入れず、下流側に5mトラバースしてロープをフィックスする。朝賀に登ってきてもらうが、あと二人には戻って高巻くようにお願いした。

朝賀ともう1ピッチ上がって安定した所でホイッスルを鳴らすと、下流側の少し自分達より高い位置からホイッスルの音が返ってきた。下降点を探していると、すぐ上流に二つの滝を確認した。単品の滝ではなく、連暴帯だったと知る。トラバースを続けて支沢をまたいだ尾根をクライムダウンして沢に戻る。自分達より一段上を高巻いている鈴木・伊藤がもう少し上流に下りてくる気がして進んで行くとすぐに2:1の奥の二又があった。左から出合う支沢の右岸は傾斜が緩く、補助ロープを渡すことを忘れロープ無しの彼等が下降してくるのはここだろうと予想して、待つ。高巻きの指示を出したのが9:00なので、一時間から一時間半と考え11:15までは少し上や自分達の降りた地点までを行ったり来たりしてホイッスルを鳴らす。11:30になり朝賀を待たせてさらに下にくだってホイッスルを鳴らすと応答してきた。自分達がまたいだ支沢を下降したが、いないので動けずにいたのだ。補助ロープを渡し忘れたことも含め「申し訳ない」と謝って朝賀の待つ奥の二又へ。朝賀は本当に嬉しそうに「よかったですねぇ」を連発していた。12:00に遡行を再開し、遅れを取り戻すべく源流で右のガレに入り下山ルートの尾根の1800mのコルに直接詰め上がることにする。5Mの涸れ滝を登って滝頭から左岸尾根を鹿の歩いた跡をひろい稜線に出たのが13:40だった。この尾根を順調に下ればギリギリで車に戻ることができそうだ。1740mのピークまでは踏み跡も拾えて順調だったが、少し下った等高線の閉じている広い場所に出た先で尾根を見失う。身の丈程の笹薮の中コンパスを頼りに探し回ったが確信できる尾根への道を見つけることができない。やや北へ振っている疎林の痩せ尾根を提案するが、関ノ沢本流の上部に出てしまう可能性を指摘され悩んだ末、南東に派生する尾根で宇洞沢への下降で意見がまとまった。激藪下降の中、少しでも左に入れる所で下流方向にトラバースをしたが、たどり着いたのは昨日の幕場のわずかに下流。時間は19:00で、まもなく暗闇を迎える。ワンビバークの決定をする。薪を少しだけ集めて焚き火を起し、温かいお茶を飲み非常食や行動食の残りを出し合い口にしてシュラフカバーにもぐり込んだ。

◆7月13日(月)

朝3:00に起きて早出に備える。宇洞沢の下降を始めるとすぐに10m滝を巻き降りる。次の20m滝は少し右岸を上がった所から25mの懸垂で降りたが、このとき落石による事故があった。朝賀が左腕を負傷。詳しいことは本人から事故報告として提出をお願いしたい。ともあれ、10:47大井川鉄道の尾盛駅を過ぎた線路上で留守本部に連絡を入れた。多くの方々にご迷惑を掛けてしまい本当に申し訳なく思うとともに、これから先もまだ沢に通う私たちをお許し下さい。

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