名古屋ACC(名古屋アルパインクライミングサークル)〜沢登りと山の会

名古屋の沢登り好きな山岳会

南ア 赤石沢


■2009年8月12日〜14日

■L金子・鈴木・伊藤(記)

◆8月12日(水)

赤石沢

直前の雨と台風の発生、とどめの地震と続いたが、現地はあまり雨も降っていなかったようなので予定通り出発することになった。畑薙ダムを9:10に出発するバスに乗るつもりだったが、折り返しのバスがこちらに向かう途中でパンクしたため、結局35分遅れの9:45に出発した。1時間で牛首峠に到着、階段から沢におりて入渓する。暑い…。

沢の水量はそれほど多くなく、とりあえずは安心する。ゴーロを少し歩き、小滝や淵がいくつもでてくる。青緑の淵や釜には滝の白い飛沫が映えてとても美しいのだが、どうしても「泳ぎ?」とどきどきしてしまう。しかし心配したほどでもなく、イワナ淵とかニエ淵とか、ほんの少しの泳ぎやへつりや高巻き、至れり尽くせりの残置スリングやロープもあり、それほど問題もなく越えていくことができた。ニエ淵あたりで名古屋山岳会の3人パーティに追いつき、先に行かせてもらう。しかし、まだ先行者の跡がある…と思ったら、今度は5mCS滝で4人パーティに追いついた。右からトラバースし残置スリングを利用して滝の落ち口に下りるところで、先行パーティの女性が手間取っていた。そこから金子さんが煽るかのように4人の後ろをぴったりついていったので、しばらく進んだら先を譲ってくれた。

赤石沢

そうこうするうちに、大きな取水堰がみえてきた。取水堰を越えると水量が増えて、所々ひとりでは渡渉できないくらいの水圧がかかるが、ロープを出すほどでもなくスクラムで進むことができた。テン場適地のある北沢を越え、門の滝は右岸からロープを出して登り、ちょこっといやらしげなトラバースをして巻いた。今晩は赤石沢なだけに、その先の大きなラジオラリアの岩の上に幕を張った。

◆8月13日(木)

出発してすぐに5m滝。大岩の隙間にスリングがぶら下がっていて、ここが洞窟ルートだとわかる。金子さんが空身で残置スリングを利用して大岩の隙間をくぐりぬけ、その上のテラスで確保してくれる。3人分のザックを上げ、私と鈴木さんはユマールを使って残置スリングをアブミがわりに登る。腰まではすんなり穴を抜けられるが、そこから先がなかなか抜けられなかった。テラスから上はあと2mほど、そのままロープを付けて登った。その先の大がれは左岸を高巻くが、傾斜が結構きつくて怖かった…。そこを越えると赤岩の淵となり、赤い岩のナメや滝が続いた。

赤石沢

シシボネ沢を越えたところで、沢通しに進めず高巻きに入る。どこの高巻きも踏み跡がはっきりしていたが、ここは途中で踏み跡が切れぎれになる。わかりにくい所でルートを探して見回してみると、なんと赤テープが付いていた。途中ロープを出したが、所々踏み跡が消えそうなトラバースをして、最後は傾斜も緩くなってすんなり沢に戻ることができた。沢におりると雨がぱらついてきて、しかも標高も上がったのもあって水が冷たくなってきた。ちょっとの泳ぎがつらくなる。とはいえ今回は秀山荘のライフジャケット(空気はあまり入れていないけど)つけていたのと、ファイントラックの服のおかげであまり寒くはなかった。

赤石沢

大きな支流が何本も入って水量がだいぶ減ってきたが、それでもまだ流れが強い。岩に飛び移って流れを越えるところで、自分には届かなさそうだったので鈴木さんにお助け紐を出してもらった。一段降りて飛んだのが届かず、しかも鈴木さんが足場を固める前だったので流されてしまった。お助け紐を引っ張って這いあがろうとしたが流れが強すぎて、さらに1m下の落ち込みに流されてしまった。しかもこのとき岩の間に右の足が挟まれてしまった。ライフジャケットのおかげで体は上に向いていたので息はできる。足を抜こうと頑張っていたら、なんと鈴木さんがその足の上に流されて落ちてきた!その瞬間足をひねりそうになってもうだめか…と思ったが、鈴木さんが落ちた所は深くなかったので、私が足を抜けるよう態勢を整えてくれて何とか抜け出すことができた。(鈴木さん、ありがとう!)そんなこともあって精神的にちょっとだけダメージを受けたが、金子さんがそれを察知したのか、今日の幕営は早めの14時、百間洞出合となった。雨はぱらついていたが、乾燥した薪も手に入り、今日もたき火でのんびりできた。

◆8月14日(金)

赤石沢

百間洞を過ぎると水量は一気に減る。歩き始めて10分もすると雪渓が見えてきた。右岸の草付きを歩いていると、新鮮な熊の糞がいくつもでてきた。熊には遭遇しませんようにと祈りながら雪渓の上を歩いていく。10分ほど雪渓を歩き、さらに源流らしくなってどんどん高度を上げていく。沢は開けて明るくなり、今日は快晴なので青空が最高に気持ちがいい。稜線直下がすこし傾斜がきつくなっていて、補助ロープを出して岩を登り切ると、別世界のように傾斜が緩やかになる。最初は天国みたいと思ったけど、稜線まで続くハイマツの藪こぎに所々はまり込んで力を使い果たしそうだった。兎岳の北のコルにつめあがり、赤石沢終了。最高の山行でした。あとは聖平まで長い長い登山道。朝賀さんとの待ち合わせに遅れそうなので金子さんは先に、膝の痛い私と親指の爪を傷めて陸に上がった河童状態の鈴木さんはゆっくり(というか、精一杯がんばって歩いたけどゆっくり)進んだ。12時半には小屋に着いていた朝賀さん、4時間もまたせてごめんなさい。小屋に着いた時は、金子さんもビールですっかり上機嫌になっていた。

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