冬の山の魅力の一つ、それは霧氷。「見事な樹氷(霧氷と思うのだが)…」と、氷を咲かせて輝く御在所岳山頂の映像が流れた。これは行かなきゃ〜。以前の計画書を手直しして送信、霧氷を楽しみに出かけることにした。前日には中井氏から「御在所岳ボッカトレ」の計画書が届き、ひょっとしたら上で会えるかも…。
近い所だ、ゆっくりでいい…。おにぎりや出し巻きを作って、計画25分遅れで家を出た。木曽三川から多度員弁、湯の山温泉街を抜けて、雪がない一の谷駐車スペースに着いた。車は既に10数台いて満員。路肩に寄せて何とか駐車した。支度中に単独の若いオバサンが「昨日は鎌ヶ岳、今日は裏道を登る」と言って出掛けた。自分は主稜線の霧氷を楽しみに武平峠へ向かった。
2ヶ月前に下ってきた道、崩落個所も分かっていて難なく峠へ着いた。樹木が茂っているけど、滋賀県側から風が吹き抜けて寒い。此処では休めず、風が避けられる所を探しながら御在所へ向かう。雪は徐々に増えてきたが、凍ってはおらず歩き易い。木と掘割で風が来ない所で一本、バナナを1本食べる。と、元気のいい女性が下りて行き、数分して旦那と思えるオジサンが下りて行った。いつしか雲が切れて青空が広がり、気温が上昇しているようで、霧氷にはサッパリお目にかかれない。岩場を抜けて、御嶽神社を左前方に見ながら登って行く。スカウトハウス跡を通り、なだらかで小さい丘を上って下って山頂の車道に出た。此処で3人目4人目の登山者と出会う。「此処を行くと何処へ出ますか?」「武平峠です」軽ならすれ違える程の広い道、所々に「注意、この先登山道」の看板。雪とアスファルト道を少し進んで、御嶽神社の矢印で左へ雪の参道。冷えていれば最高の霧氷並木だが、今はポテっと礫のような雪が枝に付いているだけ。誰もいない貸し切りだ。ドウダンツツジの上にカメラを据えて、雪の枝と神殿と自分を撮る。神殿前のドラを打って、賽銭入れて手を合わせ、陽が当たる縁側に陣取ってお昼にした。食べ終わる寸前に観光客が大勢現れ、神殿に向かってくる。これはマズイ、手を合わされては大変…と、急いで片付けて縁側から下りスンマセン、苦笑いで参拝者の横をすり抜ける。
遊歩道へ戻り、時刻も早いので久しぶりに山頂へ足を向ける。1212mに石が積まれた立派な標識が建ち、大勢の人々が青空と雪景色を愉しんでいる。此処はすぐに退散して遊園地へ。グリルアゼリアの横には人工の氷瀑があり、子どもたちが氷に乗っている。橇滑りも満員で、上がる歓声がなんとも心地よい。遊歩道を回り込んで裏道登山道辺り、ザックに腰をおろした中井氏にバッタリ。重荷で藤内沢をボッカトレしてきて、裏道を下山予定の彼を、何となく中道下山に引っ張り込んだ。遊歩道から中道へはいきなりの急坂、張られた固定ロープに掴まりながらドタバタ下りる。1人だったらアイゼンを着けていたかも…。北側の岩場ではストックを背に両手使い。緊張の連続が終わって一息入れ、ミカンを半分ずつ食べる。コース中程のピナクルに登ったところで一本とる。薄い雪化粧の国見尾根と、反対側には赤いゴンドラが行き交う。見れば手を振る人がいて、気分良く2人で手を振って答える。中井氏はこのルートが初めて、おばれ岩をチムニーで…など、過去の体験を聞いてもらったり、楽しく下山出来た。一の谷に着いたが、中井車はかなり遠いらしい。登山靴のままでスカイライン通行止めゲートまで送って別れた。
帰りも下道、充実感に満たされて握るハンドルは軽かった。