2010年の沢初めは、大聖寺川大日沢だった。石川県側からのアプローチとなる。林道を車で入れる所まで行き、看板のある駐車場にテントを張り、三人で仮眠をとる。
朝6時。正さんが先に起きていた。明け方に車が通る音がしたらしい。更に奥まで車で入れるようだ。テントをたたみ、車を奥へと進める。しばらく行くと道が荒れ始め、樹木が倒れかかってきたりしている。ちょっと不安になりながらも、戻るのも大変そうなので進む。テントを張っていた駐車場から400メートルほどの所に登山道入り口があり、そこに車が2台ほど止められるスペースがあった。しかし、ここまでは普通の車、普通の (車を大事にしている)人は入って行かない方が良いと思われる。
6ヶ月ぶりの沢支度。そして行動開始。登山口の奥に沢が流れ、それを渡る橋があった。橋とは言っても、ただの丸太。夜露に濡れ滑りやすく、まだ完全に目覚めぬ身体に緊張が走る。しばらく沢添いに踏み跡をたどり、20分ほど歩いた辺りから入渓。足に感じる冷たい水の感触が、沢シーズンの始まりを体感させてくれる。
滝が出てきた。それほど大きくはないが美しい。マイナスイオンをまとい、その周りだけ一層空気がクリーンに感じる。4メートル〜10メートルくらいの滝が幾つもあり、その全てが「シーズン、明けましておめでとう」と言っているような気がした。滝達はほとんど直登できるようだが、今日はまだ水が冷たいのでほとんどを巻いた。暑い時季に来て、直登しながら遡行するのも楽しい沢だと思う。巻き道は、釣り師が付けたと思われるはっきりした踏み跡があった。釣りもしたが、下流部はやはり【人を見た魚】のリアクションである。入渓しやすく遡行しやすい沢では仕方ない事だが、ネイティブフィッシャーとしては少々…。沢は何本か枝沢を従え、水量だけでは本筋がどちらなのか判断がムズい。私がリーダーだったら、迷ってとんでもない方向へ向かって頑張ってしまったに違いない。
1035メートル付近の二股を右に行った出合い付近の滝を巻いた後の休憩中に二度目の竿を出す。すると、一投目にヒット。25〜6のイワナだった。思ったポイントから思ったように釣れる、そんな釣りは嬉しいし面白い。後でわかった事だがこのイワナ、漁業関係者が移植放流したものらしい。今年はまだ、この出合いの滝を越えて来た釣り師が居なかったのだろう。
1130メートル付近から、脇に残雪が見られるようになった。また、この辺りから傾斜がキツくなり、そして1210メートル付近に、沢を覆う雪渓が出て来た。更に、濃いガスが出始め、雪渓の先が見通せなかった。仕方なく尾根へと上がるルートを選択。結局このまま登山道まで上がる事となった。
大日山山頂は、何かイベントでも行われているかのような人の数。意外に人気があるのだろうか。
登山道で下山したが、泥の道で非常に滑りやすく、岡崎隊員と私で合計8回も転んだ。これ用のピンソールなら許してもらえないだろうか…と思う。
今回、リーダーの正さんとは初の山行で、行動中ずっと私達を、まるで公園で子供達を遊ばせている親のように見守っていてくれ、とても安心で楽しい沢登りができた。私は体力が無い為、なかなか挙手できないが、機会があればまたぜひお願いしますm(__)m。持ち主に似ず、とってもタフなX-TRAILと一緒に。