名古屋ACC(名古屋アルパインクライミングサークル)〜沢登りと山の会

名古屋の沢登り好きな山岳会

谷川岳 一ノ倉沢烏帽子奥壁南稜


■2010年8月30日

■L盛小根(記)・神谷・伊藤政(会友)

◆8月30日(月)

一ノ倉沢烏帽子奥壁南稜谷川岳・一ノ倉沢の岩登りの入門ルートとして人気のある、烏帽子奥壁・南稜を登攀するにあたり、順番待ちを避ける為月曜日に岩場を設定した。CAC(伊藤敦彦・石田・中野さん等)は全員が登攀済みということで、同じ烏帽子奥壁の違うルート(凹状岩壁)を予定している。

駐車場からすぐの出合から、薄明るくなるのを待って2パーティが一緒に一ノ倉沢へ出発。ここは、以前4ルンゼの登攀の時しっかり調べておいたので迷うこと無い。テールリッジの基部にあたるヒョングリの滝まで行き、対岸に渡ってから足回りをクライミングシューズに履き替え、1人2リットルの飲み水を補充する。暑さにフウフウ喘ぎながらフィックスロープが豊富なテールリッジを登り、中央稜基部から少し先で凹状岩壁を登るCACと別れ、烏帽子スラブをトラバスし南稜テラスに到着。

南稜テラスは確りした岩棚で3畳程のスペースがある。登攀具を身につけていると、後続のガイド登山パーティ?九州福岡からきた♀3(皆還暦年齢ぐらい?)、♂2(国際ガイドという年配者とアシストの若いお兄さん。)等が追いついて来た。順番待ちを避けるために先に取り付く。

一ノ倉沢烏帽子奥壁南稜1ピッチ目(盛小根リード)、しっかりしたカンテ状スラブ(V+)を10mほど登り、少し右から回り込み、私には最初の一歩が遠いチムニー(W)にA0で乗り込み、最後のガバを捉え後続をビレーする。5人パーティが控えており、伊藤・神谷さんを同時に引き上げるザイルが重い、、、。時間差で神谷さんが到着し息を整えている間、後続パーティのトップが1ピッチ目のビレーポイントを通過、さらにザイルを延ばし越して行った。以降、随所のビレー点で顔を見合わせながら登っていくことになる。

2ピッチ目(伊藤)、フェイス(25m, V+)右上。中間部の緩傾斜草付き帯50mを、次のビレー点までコンテで高度を稼ぐ。

3ピッチ目(盛小根)、フェイス(25m, V)の左側を登り一度ピッチを切る。

4ピッチ目(盛小根)、カンテ状を6ルンゼ側に回り込みフェイスクライミング。リッジの支点で後続を確保。傾斜がある上、5人パーティもがすぐ近くの支点でピッチをきっているのでやや混雑気味。

一ノ倉沢烏帽子奥壁南稜5ピッチ目(伊藤)、(いわゆる馬の背リッジ)カンテからクラック(20m,W−)

6ピッチ目(盛小根)、'神谷さん、どーぞ'って譲ってみたが断わられた。垂直の20mフェイス(5+15m,W+,A0)。ホールドは下部ほどしっかりしたガバ、段々小さくなってくるがピンはかなりあるので安心。最後は直角の岩棚に、ピンを散々確認しカラビナをA0し体を持ち上げ乗り込み終了。ようやく、ここで大休止。神谷・伊藤さんのザックからビールが出てきたのにはビックリした。5人パーティはここから草付き帯をさらに200m程で烏帽子尾根から稜線に出て、下山するらしい。

一ノ倉沢烏帽子奥壁南稜6ルンゼからの下降を考えていたが、後から登ってくるパーティーは無いのでそのまま南稜を下降する。中間部の草付き帯を過ぎたあたりから、雷と空には雨雲がタレこんできて南稜テラスへ到着する頃には大粒の雨が降り出してきた。そこから眺める一ノ倉沢のルンゼは大滝に変貌し時折、雪渓の崩れる轟音がする。一つ手前の凹状ルートに取り付いているCACのデポ品が滝化したルンゼの雨水に持っていかれない様に岩陰へ非難させ重石をしておく。濡れてフリクションの効かなくなったテールリッジをフィックスロープ頼りに慎重に降りて行った。行きには難なく渡れたヒョングリの滝から対岸へは増水していて難儀する心配をしていたが、伊藤政義さんが旨く岩壁の継続点を見つけ後続も続き、ゴウゴウと荒れ狂う流れを「エイヤーァ。」と越えた。対岸の安全な所で靴を履き替え、二人の後に続き出合まで沢通し(随所にフィックスロープ在り)に下山した。上部で崩壊した雪渓のブロックが出合から林道を越え、さらに下部の川原にまで押し流され散らばっている様にビックリだった。

私たち南稜パーティが懸垂下降にかかっている時点、凹状岩壁の上部を登攀中だったCACは当分かかりそう。彼等の姿を出合いから望遠鏡で追うが、一時間後には暗くなり3つのヘッドライトの明かりを確認。行動中の彼等を案じつつ待つ。20:00ヘッデンの3人も無事下山し、着替えだけ済ませ帰路に向かったが帰宅は翌日のAM2:30だった。皆さん、ご苦労様&これで宿題が一つ片付きました? 有難うございました。

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